2009/09/30

屏風も手作りの大作です!


仙台市にお住まいの西谷寛さんから届いた作品です。切り抜いたそばちょこや紋様切型を段ボールで作った屏風に貼ってあるそうです。


骨董屋さんでみかけるような違い棚に並べたようなデザインに、
スタッフの間に思わず歓声があがりました。
こんな素敵な飾り方があるのですね。
こちらも、絶妙な紋や色の組み合わせにこんなセンスを持った西谷さんはいったいどんな方なのかとプロファイリングまで始まる盛り上がりぶりでした。横に長いパノラマ写真のため小さい写真になってしまいましたが、ぜひ写真をクリックして大きくしてご覧下さい。
西谷さん、どうもありがとうございました!

2009/09/28

文化祭にもんきりワークショップ登場

神奈川県相模原市にお住まいの松崎薫さんから素敵なお便りを頂きましたのでご紹介いたします。


9月6日(日)神奈川県立相模原高校の文化祭。

PTA成人教育委員会主催で「紋切り遊び」のワークショップを行いました。


用意した型紙と色紙で紋切り遊びを体験し、白いうちわに貼ってついでに千社札シールで完成!というもの。





色紙を折ってシンプルな型を置き、ちょちょっと切るだけで複雑な紋が出てくる面白さはこれで体験していただけるとしてまだ伝えたりないことが


「紋切って簡単なのになんと奥が深い!! 」ということを。

そこで4枚の障子にテーマごと(1桜と梅 2その他の植物 3雪 4物)に様々な紋を貼って展示してみました。

豊富な種類と巧妙なデザイン、身近なものを紋に潜ませる洒落っ気、雪の結晶の観察に夢中になった殿様が雪の紋まで作りブームになったことなど、江戸に生きた人々の暮らしぶりが想像でき、まさに驚きの連続だったからです。

ワークショップは10時~1430分の4時間半に

来場者は110人を超え、会場は大賑わい。  
子供も大人も先生も在校生も

久しぶりに持つはさみとのりに格闘し

個性豊かなうちわが出来上がっていきました。



親子3代でチャレンジした家族

「これ、ハマリます」という卒業生の理系男子達

こうもりをいっぱい貼って、「ハローウィンみたい」という子
「地域の集まりで紋切りをやってみたい」というお母さん
「我が家の障子に紋切をいっぱい貼るのが夢。」などなど

まさにParent-Teacher-Student Associationのひとときでした。


新しいもんきりファンが増えて大成功でしたね!お便りありがとうございました。

2009/08/31

夏休みの手芸部より

向島百花園のワークショップに参加して下さった
都立橘高校定時制の先生が、
夏休みに手芸部のみなさんで作ったもんきりティッシュケースの画像を送ってくださいました。



手芸屋さんでみつけた「きりえプリント」という紙に
もんきりの型紙をのせて切り、
アイロンプリントの要領で布に転写(染色)してあるのだそうです。



『切り絵の表情がいつまでも楽しめて、とてもうれしい作品になりました。
もんきりもたくさん切って、ミシンもたくさん踏みました。』とのこと、
楽しいひとときが伝わってくるようなお便りをありがとうございました。
「きりえプリント」のアイデアも素敵ですね。ぜひ参考にさせて頂きたいと思います。
これからももんきりで作品作りを楽しんでくださいね!

2009/07/28

江戸の人々の贈り物『もんきりがた』

7月11日の紋切りあそびワークショップは向島百花園にて。
ここは18世紀初、
江戸の文政期にある骨董商と仲間の文人たちが造園した“民営の花園”で、昭和13年までは町人たちの手で営まれていたそうです。
公家や大名による大規模庭園とは一味異なり、“
下町のなかの花園”といった風情あるお庭で、四季折々の植物が楽しめる場所になっています。

今回、ワークショップの会場となった御成座敷のなかの「
御成の間」は、その昔、将軍などが来園したときのお休み処だったとか。
夏の夕暮れ時、
かつては浴衣姿の江戸の人々がうちわ片手にお庭を行き交っていたのでしょう。

今でも縁側の軒先に吊るされて、そよ風に揺れる日本のかたちは、
まさに日本の夏の訪れを感じさせます。

ワークショップの見学を兼ね、
ちょっとしたお手伝いをさせていただくのも約一年ぶり。

主催された東京都公園協会さんのご尽力により、
新聞に告知を多く出していただけたためか、参加者のみなさまも、お子様連れのご両親、若い女性3人組、お年を召されたご婦人やご夫婦でのご参加・・・とさまざまで、お庭を眺めながらにぎやかな紋きり遊びの会となりました。

さて突然ですが、ワークショップと、
いわゆる体験講座など従来的なお稽古ごとは、どんな違いがあるのでしょうか?
もちろんこの問いには確かな答えはなくて、それを考えていくことこそ、
ワークショップを続けていくひとつの意味でもあるのですが、私個人としては、一般的な「誰かになにかを教えてもらう」という一方向的な情報の受け渡しではなく、「自らから何かが生まれていく、なにかに気づく。集まったメンバーと互いにそんな場を共有する」という学びの形であることが、ワークショップの面白いところかな、と考えています。

言いかえれば、紋切り遊びを通して、
自分自身や隣の方々と対話が生まれ、小さな発見がある、そんなことがひとつのテーマになっているような気がしています。
大切なのは「○○を通して…」の「を通して」
の後部分とでもいいましょうか。

紋切り遊びは、いわば江戸の人々がくれた「文様の型」
という贈り物を、現代に生きる私たちが受け取る作業です。

ところが、「型」どおりに切るうちに、ひょっと「型破り」
してしまうことがある。
実は、そんな時こそ、作り手その人その人が、
前に飛び出てくる瞬間なのかもしれません。

そういう意味では、こどもは「型破り」の王様です。
切った紋切り型を配置して灯篭を作るときだって、
迷う大人たちを尻目に、迷いなくどんどん貼っていく。
この決定力、見習いたいなあ。


大人も負けてはいません。
お隣のおじさまは型紙どおりに切るのではなく、型を見ながらチョキチョキと、
自らかたちをアレンジして制作されていました。

奥様もとっても多作!


紋切り遊びは、いにしえの人々との対話でもあります。
そして、かたちを手で切り抜いていく作業を通して、
周りの方々との会話もはずみ・・・
失敗が思いもよらないような、
新しいデザインのアイディアにつながることもある!

最後にはひとつひとつすべて違う、
美しい行灯ができあがりました。


スタッフである私たちにとって、
紋切り遊びをよく知っていただき、楽しんでいただくのと同時に、より対話が生まれるようなしくみを作ることも大切な課題だと思っています。

ワークショップはまさに水モノ。
参加者の方々の顔ぶれはもちろん、そのときの季節や天候、
会場空間の構造によっても、そのつど雰囲気が変わります。
今回は、お庭を眺めながら、長テーブルでの作業。

これにも一長一短あるかもしれません。
参加者の方、ご感想はいかがでしたでしょうか??

紋切あそびのワークショップは、まだまだ他のやり方や、
たくさんの可能性を秘めているのではないかと思っています。
みなさまのグッド・アイディアや「
もっとこうしたほうがいいんじゃない?」というアドバイスを参考にさせていただきつつ、もっと発展させていけたらいいなと思っております。
お気軽にご意見、お寄せください!


東京都公園協会のスタッフのみなさま、ありがとうございました!
(丹羽朋子)

2009/06/29

国際交流

第三弾は2009年6月10日にIID世田谷ものづくり学校で行われたワークショップです。
今回はシンガポールの美大生と交流。




























国別対抗「自国の模様」















お札を参考にしていました。












シンガポールはマーライオン

国それぞれに自国の模様、形があるって素敵ですね。
もっとたくさんの国の、面白い模様や形を発見していけたら、楽しいですね。

かるた

第二弾は、2008年12月7日に世田谷ものづくり学校で行われた「紋かるたで日本の形を楽しもう!もんきりあそびでオリジナルかるた」の様子です。











































































中国の蝶


過去に行ったワークショップについてもご紹介していきたいと思います。
第一弾は2008年9月7日世田谷ものづくり学校で行われた「中国の蝶、日本の蝶ワークショップ」の様子です。






















































2009/06/11

六義園にて















6月6日六義園の心泉亭で行われた「もんきりワークショップ」のお手伝いをしました。今回は「もんきりで行灯をつくる」という夏の夜にぴったりなプログラムでした。
今回まず驚いたのは、都心の駅から徒歩数分で素敵な日本庭園があるということでした。外の世界からは想像できないような、静かで緑がいっぱいの場所。天気も良く、太陽の光も風の音も窓から見える景色もどれも気持ちがよい!こんな素敵な空間があったなんて〜と、大発見でした。













窓も全開で風通しのよい中ワークショップ開始!
今回はなんと初めから一番難しいものに挑戦する方がいました。その心意気はすごい!
長い机を囲んでの作業だったので、自然と会話が生まれたり、教え合ったり、のびのびとくつろいだ雰囲気になりました。
日本庭園という風情のある場所で行う「もんきり」は格別に味わい深いですね。お家でやるのとは全然違うので、環境や空間作りってとても大切なことだなーとしみじみ感じてしまいました。

















できあがった作品たち。同じ「かたち」を使っていても、ひとつひとつの行灯に性格がでていて、どれも魅力的な作品でした。














もうひとつの部屋を暗くしてライトアップ!できあがった作品を並べたら幻想的な世界ができあがりました。
最後にみなさん記念撮影。とても充実したワークショップとなりました。(しの)



7月のお知らせ

7月に実施するワークショップのお知らせです。

7/11 「文化財庭園で、文化体験!2009 もんきり教室」
     (向島百花園)
  26 「文化財庭園で、文化体験!2009 もんきり教室」
     (向島百花園)


過去のワークショップ一覧

2009

12/07「紋かるたで日本の形を楽しもう!“もんきりあそび”で
                        オリジナルかるた」(IID世田谷ものづくり学校)
11/19「紋きり遊びで行灯作り」
                     (渋谷区ふれあい植物センター)
   18「おおた商い観光展 2008」(大田商業プラザPio)
10/17「おおた商い観光展 2008」(大田商業プラザPio)
 
     27 「雪氷楽会in TOKYO楽しく学ぶ雪と氷の不思議体験」
      (東京大学工学部2号館フォーラムスペース)
        18 「紋切り遊びを楽しむ」(全国伝統的工芸品センター)
9/07 「中国の蝶、日本の蝶ワークショップ」
                     (IID世田谷ものづくり学校)

  23 「もんきりあそび」(平塚美術館)
8/09 「初夏〜夏の庭園であそぼう
                        暮らしの中で楽しむもんきり遊び」(浜離宮芳梅亭)
  26 「初夏〜夏の庭園であそぼう
                        暮らしの中で楽しむもんきり遊び」(浜離宮芳梅亭)
7/19 「NHK夏休み親子で一緒に!“おしゃれ工房・熱中時間”
                       フェスタ・ワークショップ“紋きりあそび”でうちわを
                       つくろう」(ていぱーく逓信総合博物館)

6/21 「初夏〜夏の庭園であそぼう 
                       暮らしの中で楽しむもんきり遊び」(向島百花園)
5/03 「日本の伝統文化 和ごころ倶楽部 
         伝統の造形美に親しむ〜江戸、もんきり遊び」
                     (パレスホテル)
  28 「はつゆきプロジェクト 江戸時代の切り紙“もんきり
                       あそび”からはじまること」(IID世田谷ものづくり学校)
        26 「外国人宅ホームワークショップ」(外資系投資信託)
4/25 「もんきり型って何?紙切り“もんきりあそび”で知る江戸
      の暮らし生活の中で文様を楽しんだ人々」
     (久が原図書館)

3/20 「紋切り遊び」(楽.com)
2/09 「池尻ロマンス座」(IID世田谷ものづくり学校)
  21 「文科系ソーシャルイベント」(外資系投資信託)
1/17 「季節のかたちで“あかり”をつくろう」(丸の内カフェ)
    ↑
2008


もんきりワークショップブログはじめました!

長い間をかけて祖先たちが育くんできた『日本のかたち』。
それを、つくって、楽しんで、さらに工夫を加えて伝えていく。
「もんきりあそび」は誰にでも気軽に出来て、奥が深い。

いったん滅びかけていた「もんきりあそび」が、
様々な人の手の中で蘇るその瞬間。
さらには「型からはみ出して」新しい「かたち」が生まれた時の
輝く様な笑顔。
ワークショップには、その時、そこに集った人との
一期一会の体験がいっぱい!

今までもこれらを「記録しておきたい」「伝えたい」と思ってきたのですが、なかなかままならず…。
しかし、思うばかりでは始まらない。よーし!
ということで、何はともあれブログを始めてみることにしました。
どうぞよろしく。 (なぼ)